- アパートはせまいから一軒家を借りたい
- 住宅ローンを組まずに一軒家に住みたい
- 広々とした一軒家にあこがれる
こんな思いを持っている人に向けて、一軒家を10年借りた実体験を基にメリット・デメリットを解説します。
私が借りたのは、1970年代に建てられた築40年の平屋です。3LDKの平屋は内装のリフォーム済みでした。
- IHキッチンやシンク、洗面台、浴室、トイレ
- フローリングやクロス
- エアコンや照明器具、ガス給湯器
などが新品でした。
内見した物件の中でダントツきれいで高性能。そして、家賃は55,000円だったので、周辺のアパートと大差ない金額です。
同棲を始める私たち夫婦は快適な暮らしができると即決しましたが、住んでみてから一軒家の弱点に気が付きました。
良さそうに見える一軒家でも落とし穴があると実感したので「一軒家の賃貸ってどうなの?」と悩んでいる人に向けて、借りる前の事前対策をお伝えします。
一軒家を借りた理由は日々の生活を充実させるため

結婚して夫婦で2人暮らしを始める時に、
- 庭で家庭菜園やバーベキューができたら最高だ
- 子どもが生まれた時に騒音トラブルを避けたい
と思って一軒家の賃貸物件を探しました。
実際に住んだ一軒家は庭に畑スペースがあって、ミニトマトやとうもろこしを育てたり、炭火でバーベキューをしたり、と仕事のストレス解消やリフレッシュにつながりました。
庭があると、
- 子どもが走り回る
- 自転車に乗る
- プールを広げて水遊び
- 畑で泥遊び
といった子どもが外遊びを楽しめるメリットもあります。
また、一軒家は騒音トラブルになりにくい環境です。アパートは隣人と壁でつながっていますが、一軒家は隣家と距離があります。
子どもが泣いたり、叫んだり、走り回ったりしても近隣住民と騒音トラブルにならなかったです。
心穏やかに暮らしたい人には、アパートより一軒家をおすすめします。
そして、一軒家に住みたい人は、
- 一軒家を借りたら何をしたいのか
- 一軒家なら何が得られのか
を考えるところから始めましょう。
実体験で分かった一軒家を借りるメリット3選

実際に一軒家を借りて分かったメリットは以下のとおりです。
- 職場の家賃補助を使える
- 住宅設備の性能や使い方を学べる
- 大家からのサポートがある
1つずつ解説します。
職場の家賃補助を使える
一軒家を借りる場合はアパート同様、会社の家賃補助制度を活用できます。
家賃補助を月3万円もらって住宅にかかる支出を減らした私は、貯金や投資がしやすくなりました。
金銭的な余裕ができてからは家族旅行ができるようになったので、生活の満足度も上がりました。
一軒家を借りる場合も会社の家賃補助制度を活用し、よりよい生活を送りましょう。
住宅設備の性能や使い方を学べる
私は一軒家を借りたことで住宅設備の性能や使い方を学べました。
リフォーム済みの一軒家で新品の浴室、トイレなどの性能を体験し、少しずつ消耗していく住宅設備の状況も見ることができました。
浴室やトイレをどのくらいの頻度で、どのように手入れすべきか、を全く知らなかった私にとっては貴重な経験です。
自然損耗していく一軒家を見れたのは、今後の暮らしにも役立つと思います。
一軒家を借りる経験が住宅設備の良し悪しを知るきっかけになり、今後の引っ越しの参考になりました。
大家からのサポートがある
大家からのサポートがあるのは一軒家だからこそだと思います。
私の大家の場合は、
- 旅行のお土産
- 子どもが生まれた時のお祝い
- 孫が使わなくなったおもちゃ
をくれたり、外食に誘われごちそうになったりと気遣ってくれました。
こんな対応はおせっかいだと思う人もいるかもしれませんが、大家の姿勢に私たちは感銘し、仲良くお付き合いをさせてもらっています。
これはレアケースかもしれません。でも、大家と仲良く付き合えれば、結果的に長く快適に住めます。
大家からのサポートを無下に断らず、受け入れていくと良いと思います。
実体験で分かった一軒家を借りるデメリット3選

実際に一軒家を借りて分かったデメリットは以下のとおりです。
- 定期的に庭の除草が必要
- 窓の性能が悪くて冬は寒い(エアコンの効きが悪い、リフォームしにくい場所?)
- 時々、大家が家に来る
1つずつ解説します。
定期的に庭の除草が必要
庭付きの一軒家を借りれば、庭の除草が必要です。
芝生や土の庭ではなく砂利を敷いていても、すき間から雑草が生えてきます。
雑草を枯らす除草剤を使えば手入れは楽ですが、除草剤を使用して良いかは大家に相談しておく方が無難です。
また、除草剤をまいた雑草を子供が触ったり、口に入れてしまったりする可能性がある時は取扱いに注意が必要です。
私は除草剤をほとんど使用せずに雑草を手抜きしました。防草シートの上に砂利を敷いていたので、思ったほど雑草が生えなかったからです。
庭作業に手間をかけたくない人は、小さな庭の物件か全面コンクリートの物件を探しましょう。
窓の性能が悪くて冬は寒い
最近は窓を小さめにする一軒家もありますが、以前建てられた一軒家は大きな窓が複数か所に設置されていることも多いです。
大きな窓は日光を取り入れるのに効果的である一方で、断熱性が低くなってしまい、エアコンの効きが悪くなります。
私の借りた一軒家は窓を閉めてもすきま風が入り、暖房をつけても温まりにくかったです。そして、電気代は冬に極端に高くなりました。
建築当時の古い窓が使われていれば、冬は寒くなるため暖房対策をしないといけないと考えた方が良いです。
時々、大家が家に来る
私の大家は時々、我が家に来ることがありました。玄関で少し立ち話をする程度ですが、大家と接触したくない人には一軒家は向かないかもしれません。
私たち夫婦は大家との会話を楽しんでいたので問題なかったです。それでも大家がアポなしで来ることもあって、インターホンの音で昼寝していた子どもが起きたことがあります。
家に来る大家だった場合は事前に大家と話をして、守ってほしいルールを決めることも重要です。
大家と適度な距離感を保てば安心して住めます。
一軒家を借りたい人が入居前・入居後にやるべきこと5選

一軒家を借りる人が後悔しないためにやるべきことを5つ解説します。
- 物件の賃貸情報は漏れなく見る
- 内見して家の弱点を見つける
- 賃貸借契約書の禁止・制限事項、特約事項を確認する
- 入居前に大家に要望を伝える
- 住宅設備の修繕は大家ではなく不動産管理会社に依頼する
物件の賃貸情報は漏れなく見る
まずは大手不動産サイト、地元不動産サイトを漏れなく見て、良い物件を探すことが重要です。私は夫婦で2人暮らしをする数ヶ月前から不動産サイトを見て、今住んでいる一軒家を見つけました。
また時間はかかりますが、不動産管理会社に行くことで得られる情報があります。不動産管理会社の担当者に要望を細かく伝えることで物件を紹介されることもあるからです。
早めに物件を調査すれば、夫婦や家族間で「この物件どう?」と意見を聞けます。それから物件の家賃相場を把握できます。
良い物件に巡り会うには物件情報を、
- 網羅的に探すこと
- 早めに探し始めること
が重要です。
内見して家の弱点を見つける
一軒家は内見が重要です。なぜなら、アパートに比べて一軒家は建物の状態にばらつきがあるからです。
手入れされた物件もあれば、修繕されていないボロ物件もあります。
一軒家を借りるなら許容範囲の物件を見つけて早めに内見し、住める状態かを確かめてください。
もし、浴室やトイレ、窓、フローリング、畳などが古ければ、大家に修繕や取り替えの予定がないかを確認しましょう。
賃貸借契約書の禁止事項や制限事項、特約事項を確認する
入居する前に賃貸借契約書の禁止事項や制限事項、特約事項を確認することをおすすめします。
それは、アパートの賃貸借契約では見ないことが記載されている場合があるためです。
私の賃貸借契約書には、
- 庭の除草や植木の剪定は借主が定期的に行う
- 犬、猫その他小動物等ペットの飼育禁止
の記載がありました。
「植木の剪定を私がやるの?」と不安に思ったものの、軽微な剪定のみで労力はほとんどなかったです。
入居後に借主がやるべきこと、やってはいけないことを事前に把握しておけば安心して暮らせます。
入居前に大家に要望を伝える
入居前に大家に要望を伝えることは可能です。
不動産管理会社を通じて、
- 「ペットは可能か」
- 「備え付けの家電・設備を撤去できるか」
など、自分たちの要望は遠慮なく伝えましょう。
私の場合、一軒家に大家が使っていたテーブルがありましたが、「新しいテーブルを持ち込みたい」と伝え、了承してもらいました。
大家が借りる側の意見を聞いてくれる場合があるので、伝えるべきことは遠慮なく伝えた方が良いです。
住宅設備の修繕は大家ではなく不動産管理会社に依頼する
住宅設備の修繕は大家に直接依頼しないでください。
これは私の実体験ですが、大家が賃貸借契約書の中身を把握していないからです。
賃貸借契約書には契約期間中の修繕について、貸主(大家)が行うことが記載されていました。
しかし、水道設備が故障した際に私が大家に対応を依頼したら、大家は「修繕はこちら(貸主)が行うものなんですか?」「不動産に確認します」と不動産管理会社に聞くことになり、修繕に時間がかかりました。
なれた大家なら対応がスムーズだったかもしれません。しかし、一軒家の大家は実家を賃貸していたり、扱う物件数が少なかったりして、不動産賃貸になれていないケースがあります。
私のような失敗をしないためにも、住宅設備の修繕については不動産管理会社を通して対応を依頼することをおすすめします。
まとめ:一軒家を借りるなら情報収集とコミュニケーションが大事になる

一軒家を借りたい人は、物件情報を「網羅的に」「早めに」収集することが重要です。
一軒家の賃貸情報は数が少なく、よりよい条件の物件は限られているからです。
複数の不動産情報サイトをチェックして、不動産管理会社の担当者に物件の要望を伝えてください。
また、内見では物件の弱点や気になる点を見つけます。私の場合は古い窓に気づけず、冬は寒くて暖房に電気代がかかることになりました。
一軒家に住みたい人はアパートと違った生活を送りたい人だと思います。自分の要望を漏れなく大家に伝えて、大家の返答を確認することも大事です。
新築戸建ての環境は手に入らなくても、賃貸の一軒家は満足度の高い暮らしができます。
一軒家を借りたい人は、行動あるのみです。